趣旨
『政治に責任を持ち、これからはだまされないぞ、と自覚をもって集まろう』という「老人党」の呼びかけに応えた人たちの中で、特に自民党政権が進めてきた国家主義的改憲への歩みに危機感を抱いたメンバーが集い、2004年1月にスタートした「老人党リアルグループ『護憲+』」は、2011年8月より第九期(*)に入ります。
この間私たちは、政治や社会の問題を、現憲法の主軸をなす「平和・人権・国民主権」の視点から考え、判断し、行動する人たちの裾野を広げ、連携を深めたいとの願いを込めて、ホームページやブログによる情報・メッセージ発信、学習会・意見交換会の主催・共催など、多岐に亘る活動を展開してきました。
さて、2009年9月に「政権交代」が実現し、延々と続いた国民不在の自民党政治から、「国民生活第一」の政治への転換という国民の期待を担って、民主党政権はスタートしました。
しかし、それから2年、民主党政権は、普天間基地の県外移設、天下りや税金の無駄遣い根絶、社会保障拡大充実などの、2009年衆院選マニフェストに掲げた基本政策を事実上破棄し、その一方で、消費税増税を提案するなど、自民党旧政権と変わらない政権に変容。官・財・アメリカ政府の思惑とそれを支えるマスメディアの圧力があるとはいえ、それに対抗することなく国民との約束を簡単に反故にする、未熟で無節操な新政権の在り様に、私たちは大きな失望を味わうことになりました。
こうした中、2011年3月11日の東北・関東大震災と、福島原発事故は起きました。事故当初からの政府・東電・原子力安全・保安院による情報隠蔽と対応の遅れは、放射能汚染の被害拡大を招き、国内産業の衰退や食の安全の危機を深刻化させ、“安全神話”の上に築き上げられてきた“経済立国・日本”は崩壊。日本社会は戦後最大の転換期に直面しました。
そうした状況にあってなお、永田町では、国民の不安、被災者の苦しみを置き去りにしたまま、旧態然とした政争ゲームが今も日々繰り広げられています。また、原発事故・放射能汚染が進行中で、国民を苦しめている現状にあってなお、原発再開・継続を迫る声が、財界や官僚の間から聞こえてきます。さらにまた、国民の間に広がる不安や危機意識に乗じて、人々の暮らし方や情報を管理・統制しようという動きも、見え隠れしています。
こうした震災・津波・原発事故という未曾有の大災害の経過と、それに続く政治の不在、社会の混乱には、先の戦争の経過と終戦直後の混乱を想起させるものがある、と戦中・戦後を知る人は言います。そして、終戦の混乱期に誕生した「現行憲法」は、人々の希望と社会再生の支柱であったというのは、これまでも度々語られてきたことです。
そうであるならば、今の混迷からの立ち直りのために、もう一度「憲法」を通して日本のこれからのあり方を問うてみること、それと同時に、これからのあり方を考えながら現行憲法を見直してみること、この双方向の作業と、その作業の中で得られた視点に基づいて、政治や社会に働きかけをしていくことは、今後私たちが取り組むべき重要な課題ではないでしょうか。
勿論、世界の中にある日本の現状を見れば、戦争自体過去の出来事ではありません。日本の同盟国アメリカは今も戦争をし続ける国であり、ロシア・中国・韓国・北朝鮮など日本の周辺国との緊張状態は、これまでにも増して強まっています。従って、現行憲法の「平和=戦争放棄」は、「人権」「国民主権」と共に、今も今後も私たちが主張し続けるべき最重要課題であることに変わりはありません。
以上の認識のもと「護憲+」は、第九期も全員参加を基本として、以下の活動を行っていきます。
1.憲法誕生の歴史的背景と、「日々の暮らしを大切にする」という日常的視点から、憲法の基本理念である「平和・人権・国民主権」の意義を確認し、護憲の意義と精神を共有する人々との繋がりを作り、育て、その輪を広げる。
2.戦後最大の転換期にある現在、これからの日本のあるべき姿を描き、それに照らして現行憲法をよりよく生かす道を探る。また、既に施行済みの「憲法改正のための国民投票法」を視野に入れ、政府の「憲法改正案」を上記の視点から検証する。
3.政権の担い手に対しては、その真価を検証し、よりよい政治実現を求めて積極的な提言を行い、民意を政策に反映させる。
4.日本の周辺状況や世界情勢を学び、日米という二国間同盟にとらわれた外交姿勢から全方位平和外交への転換と、武力に頼らない国家、非核・漸次脱原発の社会作りの提案をめざす。
5.氾濫する情報・メディアに左右されることなく、主権者として必要な情報や客観的視点に基づく情報を収集・分析・伝達する。
〔*第九期:2011年8月1日から2012年7月31日まで。当グループは、運営全般に関して一年ごとの見直しを行っています。詳しくは「運営」をご覧下さい。〕
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